認知症の理解を深める為に・・・

今日の記事は、豊明苑のフロアーの活動の一部を紹介させて頂きたいと思います。
豊明苑では数多くの認知症の方が入所されています。認知症と言っても皆様、様々な症状があります。

色々な症状を訴える利用者様に対し、適切なケアができるようにと考え、今年度の2階フロアーの認知症ケアチーム目標は「チームメンバー全員が認知症ケアに強くなる事」としました。
その為に以前のブログに掲載したように認知症の内部研修も行ないました。今日はその後の職員の活動を御報告してみたいと思います。

先ず、この6月までに行ってきた事は、各ご利用者様ごとに担当介護員が認知症の種類をカルテや調査票を元に洗い出しました。
結果として判ったことは、大半のご利用者様の認知症の病名が「認知症」、「老人性認知症」としか書かれていない事実でした。認知症という病名は大きく分けられた病名です。代表的な種類として
アルツハイマー型認知症
前頭側頭型認知症
アルコール性認知症
若年性認知症
脳血管性認知症
レビー小体性認知症
などがあります。認知症かもしれないと病院を受診をされたのですが、細かく病名が確定する為には検査等で時間が必要となります。検査もMRI等が必要になるようです。その結果、病名が「認知症」「老人性認知症」という病名が多くなるのではないかと推測されます。

本来、細かい認知症毎に特徴とそれに適している対策がありますが、こまかい病名が判断されていいない場合、介護員が持っている知識を利用者様の状態から推測し対応している事が多いです。介護側から勝手には診断できるはずもなく、ご家族への説明や介護現場での対応を統一するにしてもなかなか難しいというとことです。そういった場合は、ご本人様の今までの人生経験や、好きなこと、嫌いなこと、興味のあること等をお聞きしてそこから適切なケアを探っていきます。

 

もちろんレビー小体型認知症、アルツハイマー型認知症、ピック病等明確な診断がなされているケースもありました。このように診断が定まっていると、認知症ごとの特徴やそれぞれの特徴に最適と思われるケアが実践しやすくなり、現場職員としても迅速で共通した対応がしやすくなります。

日々、利用者様と対応させて頂き私達は学ばせて頂いています。そうはいっても簡単なことではありません。
利用者様の不安やストレスをどのように理解したらよいか、どのようなお声かけをさせて頂いたら安心されるのか等よいケアはなんだろうかと考えます。
病名が細かく診断されていてもいなくても、私達のケアは大きくは変わることはありませんが、細かい病名まで分かると対応を考える上ではスムーズになることは間違いありません。

このブログを見ていただいているご家族様・御親族様、豊明苑の入所時にあれこれ細かく聞き取りをさせて頂く事がございます。ご利用者様が不安になってい時に私達の助けとなる情報の提供をよろしくお願い致します。

豊明苑に入所して頂いた後に、家ほどではないが「ここにいてもまんざら悪くないな」と思ってもらえればありがたいです。